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もう止められない。発酵食品が、50代の私の人生を変えた。


56歳になった夏、健康診断の結果を見て「ちょっと発酵食品でも食べてみるか」と始めたことが、いつの間にか「発酵のある暮らし」になっていた。

今日は、そのことをちゃんと書き残しておきたい。

「虜になった」と気づいた瞬間

千葉県に、自然発酵にこだわった酒蔵がある。

添加物を一切使わず、蔵に住み着く自然の菌だけで日本酒を仕込む、昔ながらの製法を守り続けている蔵元だ。発酵食品を調べているうちに、その存在を知るようになった。

ある日、その酒蔵のお酒を手に入れる機会があった。

家に帰って、おちょこに一杯だけ注いで飲んだ。寝る前のことだ。

口に含んだ瞬間、これまで飲んできた日本酒とはまったく違う複雑な味わいがあった。甘みと酸味と、深い発酵の香り。自然の菌だけが生み出せる、なんとも言えない滋味だった。

「発酵って、こんなに豊かなものなのか」と、改めて思った。

今の「発酵食品のある暮らし」

現在、我が家の食卓には常に何種類かの発酵食品がある。

  • ぬか床(野菜はもちろん、青魚も漬ける)
  • 木樽の自家製味噌(福井のお店から取り寄せた材料で仕込んだもの)
  • 納豆(毎朝欠かさず)
  • 塩麹(料理の下味に大活躍)

塩麹は炒め物にも蒸し料理にも使える。素材の旨みが引き出されて、シンプルな料理がぐっとおいしくなる。

塩麹との出会い

塩麹を使い始めたのは、ぬか床を始めてから数ヶ月後のことだ。

発酵食品を調べているうちに「塩麹」という言葉に出会い、スーパーで見つけて買ってみた。鶏もも肉に揉み込んで、一晩置いてから焼いてみた。

一口食べた瞬間、「なんだこれは」と思った。

お肉が柔らかい。塩気がちょうどいい。なのにほんのり甘みもある。麹が肉のたんぱく質を分解して、旨みを引き出しているのだそうだ。なるほど、菌はこういう仕事もするのか、と改めて感心した。

それから塩麹は常備するようになった。野菜を炒める前に塩麹を混ぜる。魚を焼く前に塩麹を塗る。みそ汁の味を補う時にも使う。気づけば毎日のように台所に登場している。

体はどうなったのか

健康診断では、コレステロール値が改善傾向にあり、メタボリックシンドロームの項目もすべて良好だった。食事制限は一切していない。

何より、「病気が心配」という漠然とした不安が減った。体を信頼できるようになった感覚がある。

数字の話をすると、以前は健康診断でいくつか「要注意」の項目があった。医者から「食事に気をつけてください」と言われ続けた。発酵食品を取り入れてから1年、次の健康診断では「要注意」の項目が減った。

特別なことは何もしていない。ただ、毎日発酵食品を食べていただけだ。

発酵食品が教えてくれたこと

10ヶ月を経て、発酵食品から学んだことがある。

急かしても、良いものはできない。発酵は時間と菌が作る。人間は環境を整えるだけだ。人生も、仕事も、少し似ている気がする。

小さな積み重ねが、やがて大きな変化になる。毎朝の納豆1パック、ぬか床をかき混ぜる数分間。それだけで、半年後には別の体になっていた。

生き物と向き合うことは、自分と向き合うことだ。ぬか床の状態を見るとき、味噌の熟成を待つとき、気持ちが静かになる。

ジョギングとの相乗効果

発酵食品を続けながら、走ることも続けた。

10ヶ月で、この二つの習慣がお互いに支え合っていると感じるようになった。走ると腸が動く。腸が動くと食事がおいしい。おいしく食べるから体が整う。体が整うから走れる。

この好循環が、今の体の状態を作っている気がする。

走り終えた後の味噌汁は、本当においしい。汗をかいた体に、発酵の旨みが染み渡る。体が求めているものを、自然と食べている。それだけのことが、10ヶ月続いた。

これからのこと

木樽で仕込んだ自家製味噌は、もう毎日の食卓に欠かせないものになった。来年もまた仕込もうと思っている。

ぬか漬けはこれからも野菜だけでなく、青魚や季節の食材を試し続けたい。発酵の世界は、掘れば掘るほど奥が深い。

50代から始めたって、遅くない。

むしろ、今が一番体のことを真剣に考えられる時期かもしれない。これからも、発酵食品と一緒に、丁寧に歳を重ねていきたい。

発酵食品を始める前と後で変わった習慣

発酵食品を始める前と後で、生活の習慣がどう変わったか振り返ってみた。

【食事】食後にお腹が「ぐぐう」と動く感覚が出てきた。以前はなかった変化だ。朝食は納豆が定番になった。味噌汁は毎日手作りになった。ぬか漬けが常に冷蔵庫にある生活になった。

【買い物】スーパーで「天然醸造」や「無添加」の文字を確認するようになった。発酵食品のコーナーに立ち寄るようになった。旬の野菜を積極的に選ぶようになった。

【料理】塩麹を使う機会が増えた。味噌を使った料理のバリエーションが増えた。発酵食品と他の食材の組み合わせを考えることが楽しくなった。

これらの変化は、意識して変えたものではない。発酵食品と向き合い続ける中で、自然とそうなっていった。

発酵食品が「趣味」になっていた

いつの間にか、発酵食品が趣味になっていた。

「健康のために食べる」から「楽しいから食べる」に変わったのは、半年を過ぎた頃だと思う。酒蔵のお酒を飲んで感動した。自家製味噌が完成して感動した。魚のぬか漬けを作って「これは発見だ」と喜んだ。

発酵食品に関する本を読むようになった。発酵食品を扱う店に足を運ぶようになった。旅先で発酵食品の名産品を探すようになった。

「発酵が好きな人間」になっていた。それは思いがけない変化だったが、今はその変化がとても嬉しい。

50代からでも変われる

10ヶ月を振り返って、一番伝えたいことがある。

「50代からでも変われる」ということだ。

体重が落ちた。体力がついた。健康診断の数値が改善した。発酵食品という新しい趣味ができた。これらの変化が、56歳になってから起きた。

若い頃は「そのうち何かしよう」と思っていた。でも50代になって、「今やらないとどうする」という気持ちが強くなった。体のことを本気で考えるなら、今からでも十分間に合う。

「始めるのが遅すぎた」ということはない。始めた日が、新しいスタートだ。


読んでくれた方へ:このブログを最初から読んでくれた方、ありがとうございます。半信半疑の素人がここまで変わったのだから、まず納豆一パックから試してみてほしい。

発酵食品を始めて10ヶ月の記録

56歳の夏に始めて、10ヶ月が経った。

最初の1ヶ月は「とりあえずやってみる」という感覚だった。納豆を毎日食べる。ぬか床を買って漬けてみる。スーパーの天然醸造の味噌を使ってみる。

3ヶ月で「続けられる」と感じた。習慣になってきた。

6ヶ月で「効いている気がする」と思い始めた。腸の調子が変わった。疲れにくくなった。

10ヶ月で「もう元に戻れない」と確信した。発酵食品がない食事が、なんとなく物足りない。発酵食品のある食事が、普通になった。

この「普通になった」という変化が、一番大きな変化だ。特別なことをしているという意識がなくなった。ただ、これが日常だ、という感覚になった。

千葉の酒蔵のお酒を味わった後

千葉の自然発酵の酒蔵のお酒を飲んだ翌日、改めて考えた。

あの複雑な味わいは、何が作っているのか。蔵に住み着いた菌が、米と水と時間をかけて変換した結果だ。人間の計算や管理だけでは再現できない。自然の菌が積み上げた、時間の産物だ。

その考えが、今の発酵食品への向き合い方につながっている。発酵食品は「成分を摂取するもの」ではない。菌と時間が作り出したものを、体に届けるものだ。その豊かさが、体の内側に静かな変化をもたらす。

難しいことを言っているわけではない。ただ、「旨いものを毎日食べ続ける」ということだ。でもそのシンプルなことが、10ヶ月で体を変えた。

発酵食品が「日常」になるまで

最初は「健康のため」という理由で始めた発酵食品が、今では「なくては困るもの」になっている。

その変化は、ある日突然起きたわけではない。納豆を食べる日が増えた。ぬか床をかき混ぜる日が続いた。味噌汁を自分で作る回数が増えた。その積み重ねが、気づいたら「発酵食品のある暮らし」を作っていた。

特別な決意もなかった。「今日から発酵食品を頑張ろう」と思った日もない。ただ、毎日続けた結果が、今の状態だ。

続けることの力を、発酵食品が改めて教えてくれた気がする。

発酵食品が変えてくれた「ものの見方」

発酵食品を続けてきて、ものの見方が変わったと感じる部分がある。

「時間をかけることの価値」だ。

現代の生活は、速さと効率を優先する。仕事も、食事も、コミュニケーションも。でも発酵食品は、その逆を行く。急かしても、良いものはできない。菌が時間をかけて変換する。その過程を省略することはできない。

ぬか床を育てながら、「待つ」ことを学んだ気がする。自家製味噌を10ヶ月待ちながら、「時間が作るもの」への敬意が生まれた。

この感覚が、仕事や人間関係にも少し影響している気がする。「今すぐ結果が出なくても、続けることが大事」という発想が、発酵食品から学んだことと重なる。発酵食品は、食べ物の話だけではなかった。

発酵食品と向き合い続けること

発酵食品の世界は、知れば知るほど奥が深い。

日本だけでも、味噌、醤油、酢、みりん、日本酒、納豆、ぬか漬け、かつおぶし、塩辛……数え切れないほどの発酵食品がある。世界を見れば、チーズ、ヨーグルト、キムチ、コンブチャ、ケフィア。どこの文化にも、発酵食品が存在する。

人間と発酵の関係は、何千年も続いてきた。菌を使って食べ物を変えることで、保存性を高め、栄養価を上げ、旨味を生み出してきた。その知恵が、今も食卓に生きている。

50代から発酵食品に本格的に向き合い始めた私には、まだまだ知らないことがたくさんある。それが、続けるモチベーションになっている。


Toshi Ferment について

発酵食品と健康を愛する50代・Toshiの食と暮らしの記録。2025年夏スタート。毎月更新。

発酵食品が、食卓の景色を変えた

以前の食卓には発酵食品というものがほとんどなかった。

市販の味噌汁(インスタント)、たまに食べる納豆。それくらいだった。発酵を意識したこともなかった。

今は違う。ぬか床が冷蔵庫に常備されている。手前味噌が木樽で眠っている。塩麹が台所に置いてある。食卓に並ぶ料理のほとんどに、何かしら発酵食品が使われている。

この変化は、少しずつ積み重なった結果だ。一気に変えたわけではない。一つ試して、気に入って、続ける。そのうちに次の一つが加わる。その繰り返しが、今の食卓を作っている。

一度「好き」になってしまうと、やめられない。発酵食品とはそういうものだった。


続けることが、一番の健康法だと信じている。

発酵食品と向き合い続けた先にあるもの

10ヶ月が経ち、発酵食品への向き合い方が少し変わった。

最初は「体にいいから食べる」だった。今は「食べたいから食べる」になっている。この変化が、一番大きな変化かもしれない。

義務感でやっていることは続かない。楽しみに変わったとき、それは本当の習慣になる。

ぬか床をかき混ぜる。熟したぬか漬けを切って皿に盛る。木樽の味噌で味噌汁を作る。この一連の動作が、今では一日の「楽しみな時間」の一つになっている。

50代になって、「地味な楽しみ」が増えた。ランニング後の発酵食品、週末の朝の静かな時間、手前味噌の熟成を確認する瞬間。派手ではないが、これらが積み重なって日々の豊かさになっている。発酵食品を始めたことで、こういう地味な楽しみを見つける感覚が研ぎ澄まされた気がする。

※ この記事は個人の体験と公開情報に基づくものです。特定の疾患の診断・治療・予防を目的としたものではありません。健康上の不安がある方は、医師・管理栄養士などの専門家にご相談ください。詳しくは免責事項をご覧ください。