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一ヶ月で足首を痛めた。それでも、やめなかった。
毎日100メートルを走り始めて、一ヶ月も経たないうちに、足首に痛みが出た。
最初は「少し張っているだけだろう」と思ったが、翌日になっても痛みが引かない。歩くたびに痛む。またしても整形外科のお世話になることになった。
整形外科で言われた、忘れられない一言
診察を受けたとき、お医者様にこう言われた。
「走ることが悪いのではありません。準備が足りなかっただけです。正しく走れば、足首はもっと長く走り続けられますよ。」
「準備が足りなかっただけ」という言葉が、妙に刺さった。諦めなくていい、という意味に聞こえた。怪我をしたからやめるのではなく、怪我から学んで正しく続けることが大事だと気づいた瞬間だった。
重い体が、足首に負担をかけていた
診察の結果は、足首の炎症だった。
原因は明らかで、80kg超えの体重が足首に過剰な負担をかけていたのだ。ジョギング用のシューズとはいえ、適切なフォームも準備もなく走り始めたことも影響していた。
「しばらく安静にしてください」と言われ、ジョギングを中断することになった。
走り始めてまだ一ヶ月。また止まってしまった。正直、このまま諦めようかという気持ちも頭をよぎった。
走り方を間違えていた
治療を受けながら、お医者様にいろいろと教えてもらった。
「体重が重いうちは、特に走り方に気をつけないと関節への負担が大きいんです」と言われた。私の走り方は、かかとから強く地面を踏んでいたらしい。それが衝撃をダイレクトに足首・膝・腰へ伝えていた。
「着地はかかとではなく、足の中央あたりで受けるようにすると負担が減ります」という話も聞いた。走り方一つで、体への影響がこんなに違うとは思っていなかった。
ランニングフォームというものを、初めて意識した。走ることは単純そうに見えて、体の使い方が大事なのだと気づいた。
走れない間、何をしていたか
足首が治るまでの3〜4ヶ月、走ることができなかった。
最初の1週間は、正直落ち込んだ。ようやく習慣になりかけていたのに、また止まってしまった。「自分は何をやっても続かない人間なのかもしれない」という気持ちが頭をかすめた。
だが少し冷静になって考えてみた。走れなくなった原因は、走り方と体重の問題だった。走り方は直せる。体重は落とせる。怪我そのものは「失敗」ではなく、「改善すべき点を教えてくれた出来事」だ。そう考え直したら、少し気が楽になった。
でも、そこで考え方を切り替えた。「走れないなら、できることをやろう」と。
お医者様に教わったストレッチを、毎日続けることにした。足首だけでなく、ふくらはぎ、太もも、股関節。体全体の柔軟性を上げることに集中した。入院中にリハビリでやっていたストレッチも、今度は真剣に取り組んだ。
走れない分、歩くことを増やした。スーパーへの買い物、近所の散歩、エレベーターを使わず階段を使う。日常の中で体を動かす機会を、意識的につくるようにした。
食事を見直すきっかけにもなった
走れない間、妻が「この機会に食事を変えてみたら」と言ってくれた。
「足首が痛いのも、体重が重いのも関係してるんでしょ。食べ方を変えれば体重も落ちて、足首への負担も減るんじゃない?」と。
正論だった。返す言葉がなかった。
この頃から、食事の内容を少しずつ変えていった。揚げ物を減らす。野菜を増やす。白米の量を少し減らして、味噌汁を必ずつける。味噌汁には自然と発酵食品が入っていた。「腸活」という言葉を意識する前から、体が少しずつ変わり始めていた。
3〜4ヶ月後、また走り始めた
治療を続けながら、ストレッチだけは欠かさなかった。
足首が回復してから、また100メートルから再スタートした。
同じところからやり直しだったが、不思議と焦りはなかった。「また始めればいい」と思えるようになっていた。最初の1ヶ月で「やめよう」と思わなかったことが、自信になっていた。
今度は走り方を意識した。かかとではなく、足の中央で着地する。体重を前に乗せる。腕は軽く振る。最初の頃とは全然違う走り方だったが、確かに足首への負担が減った気がした。
ストレッチを真剣にやり始めた
走れない期間、ストレッチだけはきちんとやった。
入院中にリハビリで教わったものを毎日続けた。朝起きたとき、寝る前、テレビを見ながら。時間を決めずに、気づいたらやるという習慣にした。
最初は体が硬くてできなかった。前屈しようとしても、手が膝くらいまでしか届かない。それでも毎日続けることで、少しずつ体が柔らかくなってきた。1ヶ月後には床に手がつくようになった。
ストレッチは地味だが、確実に体を変えてくれた。関節の可動域が広がり、筋肉が柔らかくなると、走ったときの負担も変わった。足首が回復して走り始めたとき、以前より体が動く感覚があった。
怪我が教えてくれたこと
足首を痛めたことで、いくつか大切なことを学んだ。
ひとつ目は「準備の大切さ」だ。走る前のウォームアップ、走った後のクールダウン。これをきちんとするだけで、怪我のリスクがかなり変わると教わった。以前はいきなり走り始めて、終わったらすぐ家に帰っていた。それが足首への負担になっていた。
ふたつ目は「体重と関節の関係」だ。体重が1キロ増えると、膝や足首への負担は3〜4倍になるという話を聞いた。80kgの体で走れば、足首は280〜320kg相当の負荷を受け続ける。それだけ体重管理が大切なのだと、実感として理解できた。
みっつ目は「休むことも練習のうち」という考え方だ。無理をして続けても、怪我をすれば結局長く休むことになる。体の声を聞きながら、無理しすぎない。それが長く続けるコツだと学んだ。
治療期間中に、発酵食品との出会いが深まった
足首の治療期間中に、食事について真剣に考えるようになった。
走れないから、体重は食事でコントロールするしかない。カロリーを意識しながら、何を食べれば体に良いかを調べるようになった。その流れで、発酵食品と腸内環境の関係を詳しく知ることになった。
味噌汁は毎朝飲んでいたが、それが発酵食品だと意識したことはなかった。納豆も「タンパク質が取れる安い食品」くらいの認識だった。でも調べるうちに、腸内環境を整えることが体全体の健康に影響することがわかってきた。
走れない期間は、頭で学ぶ期間でもあった。体で実践できなくても、知識は積み重ねられる。その知識が、足首が回復して走り始めてからの食生活を支えてくれた。
挫折しても、また立ち上がれる
今振り返ると、あの足首の怪我は必要な経験だったと思う。
走り方を学ぶきっかけになった。食事を見直すきっかけになった。「また始めればいい」という感覚を体に覚えさせてくれた。
「うまくいかなかったらやめる」のではなく、「うまくいかなかったらやり方を変えて続ける」という姿勢が、少しずつ身についてきた気がした。
発酵食品を食べることも同じだ。体調が悪い日も、忙しい日も、ゼロにはしない。何かひとつでも続ける。その積み重ねが、今の自分をつくっている。
怪我をして止まる期間があっても、それは無駄ではない。体を整え、やり方を学び、また走り出すための時間になる。挫折しても、また立ち上がれる。それを体で覚えた。
ジョギングを始めようとしている人に伝えたいことがある。最初から飛ばしすぎないでほしい。体重が重いうちは特に、関節への負担を意識しながら少しずつ増やしていくことが大切だ。焦りは怪我につながる。私のように一度止まることになってから学ぶより、最初から丁寧に進む方が、結局は早く遠くへ行ける。
次回:100メートルが、1キロになった日。
※ この記事は個人の体験と公開情報に基づくものです。特定の疾患の診断・治療・予防を目的としたものではありません。健康上の不安がある方は、医師・管理栄養士などの専門家にご相談ください。詳しくは免責事項をご覧ください。