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初めてのバンコク。アマタ・チョンブリ、出張初日の記録。


5月18日。人生で初めて、バンコクの地に降り立った。

アジア圏への出張は、2015年の台湾以来2回目だ。ただし大陸は今回が初めて。ヨーロッパには仕事で出かけたことがある。でも東南アジアの大陸は初めてだった。飛行機を降りた瞬間から、何もかもが新鮮だった。

スワンナプーム空港、思ったよりスムーズだった

到着したのはスワンナプーム国際空港。バンコクの玄関口だ。

降機してから到着ロビーまで、思ったよりもずっとスムーズだった。サインがわかりやすい。案内表示も整然としている。入国審査も手際よく進んだ。「初めての東南アジア、手間取るかもしれない」と多少身構えていたのだが、拍子抜けするほどあっさりと到着ロビーに出ることができた。

到着口を抜けた瞬間、熱気が来た。

エアコンの効いた機内と空港内から一歩外に出ると、5月のタイの空気が体に当たる。東京も今日30度を超えていたが、ここは質が違う。湿度と温度が、日本のそれとは種類が異なる。ジャケットを1枚脱いだ。それでも暑い。これが熱帯というものだ。

現地スタッフと初対面。顔写真と名前を撮られた

空港で現地のスタッフ、ライトさんと合流した。

名前と顔写真を撮られた。最初は少し驚いたが、周りを見ると他の方々も同じようにされていた。タイでは訪問者の顔と名前を記録する習慣があるようだ。セキュリティ管理の一環なのだろう。日本ではあまり経験しない手続きだが、現地のやり方として自然に受け入れた。

こういう小さな違いが、海外出張の面白さでもある。「当たり前」が通用しない場面に立ったとき、初めて自分の「当たり前」に気づく。

スワンナプーム国際空港。到着ロビーの看板と、初めて踏むタイの地。

スワンナプーム空港内。「← Exit C」の案内サインと、広がるコンコース。

高速でアマタ・チョンブリへ。車窓に広がる大平野

ライトさんの車でアマタ・チョンブリへ向かった。トヨタの大型車だ。三ナンバーのゆったりとした車で、座席は広い。ただ、どこか「中古品かな」という気配があった。新車のような張りはない。でも走る。それで十分だ。

高速道路は一本道だった。乗り換えなし、迷いなし。空港からアマタ・チョンブリまで、ちょうど1時間15分。思っていたよりシンプルなルートだった。 ただ、路面がガタガタだった。高速道路とはいえ、整備状況は日本のそれとは違う。車体が揺れる。段差がある。「高速道路なのにこんなに揺れるのか」と少し驚いた。それもまた、現地のリアルだ。 窓の外をずっと眺めていた。タイの景色が次々に流れていく。まず目に入ったのは、その広さだ。

平野が広がっている。どこまでも、広い。山らしい山が見えない。東京近郊で育った自分には、これほど広大な平地を見ることが少ない。緑が多く、所々に工場や建物が建っている。「開発途中」という印象を受けた。まだまだ空き地がある。これからどんどん埋まっていくのだろう、という予感がした。

そして道路沿いに、見慣れたロゴが並んでいた。

トヨタ、日産、イスズ。日本の自動車メーカーの工場や施設が、次々に目に入る。タイは自動車産業の一大拠点だということは知識として知っていたが、実際に目で見ると実感が違う。「あ、本当に日本企業がここにいるんだ」と、当たり前のことを改めて感じた。

チョンブリ方面に近づくと、少し山の稜線が見えてきた。それまでの平地から、わずかに地形の変化が出てくる。だがそれも遠い。基本的には広大な平野の国だ。この地形が、大規模な工業団地の建設を可能にしてきたのだろう。

アマタ・チョンブリ工業団地に到着

1時間15分かけて、アマタ・チョンブリに到着した。

昨日まで東京にいた。今日は熱帯の工業団地の中にいる。時差は2時間。距離は約4,700km前後。でも体が感じる変化は、その数字よりずっと大きい。

団地内は整然としていた。区画が整理されており、各工場が並んでいる。日系の企業名が目に入る。「ここで日本人が仕事をしているのか」と思うと、少し感慨深かった。自分もこれからその一員として、この場所に関わることになる。

施設に入り、まず簡単なオリエンテーションを受けた。今後の流れについての確認だ。仕事の全体像がイメージできてきた。明日からが本番だ。

アマタ・チョンブリ。日系企業が集積する工業団地の緑と、広がる空。

夜、GMと夕食。今後の話をした

ホテルに戻ったのは夜の22時過ぎ。現地時間の22時20分だった。

夕食はGM(ゼネラルマネージャー)とご一緒した。食事をとりながら、今後の予定や仕事の方向性について話し合った。

印象に残ったのは、この地域の勢いだ。

「まだまだ来ますよ」とGMは言っていた。日系企業だけでなく、中国の企業、韓国の企業も続々と進出している。工業団地内に新しい建物がどんどん建っている。「建設中」のクレーンが何本も見えた。止まっていない。成長している場所に来ているのだと、改めて感じた。

パートナー企業や現地政府がどう動くかにもよるが、この地域の可能性はまだまだある。そういう場所に56歳の自分が仕事で来ている。それが正直、少し誇らしかった。

タイの食事が楽しみになってきた

夕食でいただいた料理が、おいしかった。

野菜がたくさん入っていた。香辛料の香りが豊かで、でも体に優しい感じがした。ナンプラーの香りが確かにある。日本で想像していたより、繊細な味だった。

GMによると、この近くにも地元の市場や食堂があるという。明日以降、少し時間があれば立ち寄ってみたい。現地の日常の食材、発酵調味料、旬の野菜。タイの食文化は奥が深そうだ。

発酵食品という視点で見ると、タイの食卓には面白いものが多い。ナンプラー(魚醤)はその最たるものだ。魚を塩で発酵させた液体調味料で、今日の夕食にも確かに使われていた。日本の醤油とは異なるが、「発酵で旨味を引き出す」という発想は同じだ。

明日からの食事が、少し楽しみになってきた。

56歳、初めての場所で仕事をする

ホテルの部屋に戻って、一人で今日を振り返った。

初めての空港、初めての国、初めての工業団地。全部が初めてだった。それでも、体は動いた。頭も動いた。人と話して、場所を感じて、明日の仕事をイメージした。

40代から走り続けてきた体が、ここでも動いてくれている。毎日の食事に発酵食品を取り入れて、走ることを習慣にしてきた積み重ねが、こういう場面でも出てくる気がする。疲れはある。でも前向きな疲れだ。

56歳で初めての地に仕事で立つ。それは、ちっぽけなことではないと思う。

50代は「体が衰える年代」だと思われることが多い。でも実際には違う。日々の積み重ねで、体はちゃんと応えてくれる。今日の自分がその証明だ。

明日からが本番だ。しっかり仕事をしてくる。

今日の体の状態

移動の疲れは、正直ある。

飛行機での移動、初めての環境、暑さ。体への刺激が多い一日だった。それでも、胃腸の調子は悪くない。夕食もしっかり食べられた。

出発前日に、ご飯・味噌汁・ぬか漬けのシンプルな食事で胃腸を整えておいたのが良かったのかもしれない。腸の調子が整っていると、環境が変わっても体の芯が安定している感じがある。

明日もしっかり食べて、しっかり仕事をする。帰国したらまた走る。それが今の自分のリズムだ。

アマタ・チョンブリの夜は蒸し暑い。窓の外に、熱帯の闇が広がっている。


初めての場所で、仕事をする。56歳の体はまだ動く。

※ この記事は個人の体験と公開情報に基づくものです。特定の疾患の診断・治療・予防を目的としたものではありません。健康上の不安がある方は、医師・管理栄養士などの専門家にご相談ください。詳しくは免責事項をご覧ください。