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山陽の旅、二日目。浜田の海鮮丼と、石見畳ヶ浦の不思議な岩。
朝、目が覚めると、体が軽かった。
8時間以上、ぐっすり眠れた。前日の移動の疲れも、すっかり取れている。清々しい朝だ。
6月9日、火曜日。空は曇り空。気温は20度に届かないくらいで、少し肌寒い。浜田の天気予報は、午前中は曇り、午後から晴れるという。旅の二日目が、静かに始まった。
浜田の朝、レンタカーを借りて
今日は、車であちこち回る予定だ。
朝8時、レンタカーを借りた。新しいアクアだ。乗り込んでみると、乗り心地がすごくいい。静かで、なめらかで、運転していて気持ちがいい。こういう小さな発見も、旅の楽しみのひとつだ。
外に出ると、空気がとても綺麗だった。
深く息を吸い込むと、胸の奥まで澄んでいくようだ。都会では味わえない、ひんやりとした朝の空気。これだけで、ここまで来てよかったと思える。
浜田お魚センターは、お休みだった
まず向かったのは、浜田お魚市場(はまだお魚センター)。

新鮮な魚を見るのを楽しみにしていた。ところが、着いてみると、ほとんどのお店が閉まっている。よく見ると、毎週火曜日が定休日だった。残念。
実は、以前にもこの場所に来たことがある。たしか、一昨年くらいだったか。ここのレストランで、ビールを飲みながら、新鮮なお魚のお刺身を食べた記憶がある。あの味が忘れられなくて、また来たのだ。でも、定休日では仕方がない。こういうことも、旅にはつきものだ。
それでも、海鮮丼にありつけた
がっかりして引き返そうとしたとき、近くに開いているお魚屋さんを見つけた。
「お魚のなかだ」というお店だ。鮮魚を売りながら、その場で海鮮丼や刺身定食も食べさせてくれる。これは、ありがたい。

運ばれてきた海鮮丼を見て、思わず声が出た。

どんぶりからあふれそうなほど、新鮮な刺身がのっている。地物の魚が、何種類も。赤身も、白身も、つやつやと光っている。ひと切れ口に運ぶと、ぷりっとした歯ごたえと、海の旨みがふわっと広がる。さすが、漁港の町の魚だ。
添えられた漬物も嬉しい。魚の旨みと、発酵した漬物の酸味。この組み合わせが、ご飯を進ませる。日本の食卓は、やっぱり発酵に支えられているのだと、こんな旅先でも思う。
お魚センターは閉まっていたけれど、結果的に、最高の朝ごはんにありつけた。旅は、こういう偶然がおもしろい。
漁港を、のんびり歩く
お腹も満たされて、近くの漁港を歩いてみることにした。

釣り人が、数人いた。糸を海に垂らして、静かに当たりを待っている。のどかな風景だ。
海をのぞき込むと、魚が泳いでいるのが見える。大きな平たい魚が、ゆったりと泳いでいく。青い魚も、すいすいと動いている。水がとても澄んでいて、底のほうまで見通せる。
海水の香りがした。柔らかくて、優しい潮の香り。波も穏やかで、ちゃぷちゃぷと静かに寄せては返す。聞くところによると、潮の流れによっては、イカもこのあたりまで流れてくるそうだ。豊かな海なのだろう。
ここでしばらく、写真を撮ったり、ぼんやり海を眺めたりして過ごした。何をするでもない、こういう時間が、旅ではいちばん贅沢なのかもしれない。
石見畳ヶ浦の、不思議な岩
そのあと向かったのは、石見畳ヶ浦(いわみたたみがうら)だ。
ここは、浜田海岸県立自然公園の中にある、有名な海岸だ。長い年月をかけて、波と風が削り出した、不思議な岩の地形が広がっている。

海に削られてできた洞窟をくぐると、その先に、ぽっかりと海の光が見えた。岩の天井は、ごつごつとした石が固まってできている。何百万年もかけて、自然がこしらえた造形だ。

平らな岩棚が、畳を敷きつめたように、ずっと続いている。「畳ヶ浦」という名前は、ここから来ているのだろう。海に向かってなだらかに広がる岩の上を歩くと、自然の途方もない時間の流れを、足の裏で感じるようだった。

岩の表面には、丸い石のようなものが、ぽこぽこと埋まっている。よく見ると、貝や生き物の化石のようなものも見える。何百万年、何千万年という時間が、ここには閉じ込められている。そう思うと、ただの岩が、急に特別なものに見えてくる。
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歩いているうちに、空が晴れてきた。天気予報のとおりだ。青い空と、青い海。海に突き出た断崖が、堂々とそびえている。雨上がりの澄んだ空気の中で見る景色は、格別だった。

海岸へと続くトンネルをくぐる。暗い通路の先に、ぽっかりと明るい海が見える。その対比が、なんとも言えず美しい。トンネルを抜けるたびに、新しい景色が待っている。まるで、旅そのものみたいだ。
二日目は、まだ続く
朝から、海鮮丼を食べ、漁港を歩き、不思議な岩を眺めた。
派手な観光ではない。でも、その土地の自然と食を、自分の足と舌でゆっくり味わう。私には、こういう旅がいちばん合っている。
このあとは、車で出雲へ向かう。出雲を中心に、これから二泊三日。どんな出会いが待っているだろうか。
二日目は、まだ午前。旅は、これからが本番だ。
急がない旅は、足の裏と、舌の先から、その土地を覚えていく。
※ この記事は個人の体験と公開情報に基づくものです。特定の疾患の診断・治療・予防を目的としたものではありません。健康上の不安がある方は、医師・管理栄養士などの専門家にご相談ください。詳しくは免責事項をご覧ください。